黒水牛の印材(実印・認印) |
先日、銀行員の友人と黒水牛の認印の話をした。現在はシャチハタを使うのだが、昔は、銀行員の業務用認印は黒水牛が定番ということになっていたらしい。彼が言うに、減りにくいということだ。これは、私自身で検証したことではないので、本当のことは分からない。
それで思い出したのだが、1~2年前、黒水牛の印材を刻った。材は昔、中国で買ったもので、おしゃれな丹も入っている。中国人はこういう認印を使うのですかね?
それはともかく、初めて黒水牛なるものを刻ったのだが、ちょっとネチネチして、プラスチックを刻っているような感覚であった。印文は女性の実印で「毬」。
まあ、そうたくさん依頼が来るわけでは無いが、我々篆刻家も実用印、といっても認印を手作業で制作するわけにも行かないので、象牙印の実印を依頼されることもある。街のハンコ屋さんの値段(機械で作るデスカウントはんこ屋さんでは無い、昔ながらの印判店)と同じ程度の値段で作家ものの印が出来るので、結構喜ばれている。