2008年 11月 16日
篆刻用の馬連(バレン) |
篆刻の道具に、印矩(インク)というL字形またはT字形の道具がある。これは、書・画をやられている方も落款印を押捺する際に使用していると思う。
印の押捺する「場所を決め」かつ、「紙面に対し曲がらない様に」する定規みたいな用途に使用するものだが、押捺した印影が「うすく」鮮明でない場合は、この印矩を動かさなければ、2度・3度の重ね押しが出来る。
更に、大きな印になると、その2度・3度押しプラス、紙を裏返して、馬連でこすって補助しないと鮮明な印影は難しい。我々が展覧会に出品するような6cm角以上の篆刻作品印影は、ほとんど馬連を使っているはずである。
その馬連は、小学生が版画に使うような市販の200~300円程度のものでも良いのだが、プロの版画摺り師が使う馬連と同じ製法の篆刻用(版画用より直径が小さい)馬連を作られる馬連師もいる。下記のものは、最近入手したもので、佐久間五朗氏による「甲芯ばれん」専門家用細芯8本より(8コ編みで)である。ちなみに定価は4200円。
by tenkokuryu
| 2008-11-16 10:33
| 押捺