篆刻作品のセカンダリー市場 続き |
「篆刻作品のセカンダリー市場」ということで、先日投稿したが、ちょっと調べてみようと、ヤフーのオークションで「篆刻」というキーワードで検索してみた。
今日2月7日の21時現在、「篆刻」では312件ヒットした。そのうち、一番多いのは「印材」であった。刻っていない「新印材」である。刻ってあるものは、作家物というより、「素人が刻ってみました」というようなものが大多数で、唯一は、中国の韓天衡という作家のものが現在の価格が5000円(安いが、真贋は私には分からない=中国では、そっくりに真似出来る技術を持つ人は多い。)である。つまり、セカンダリー市場にはなっていない。日本人篆刻家の物故作家のものが出ていても良いと思うのだが、篆刻作品としてはゼロであった。
書作品としては、森田緑山(物故篆刻家)の「寿」という一文字の作品が出ていた。これは「ニセ物」を作る意味は無いので、本物であろう。しかし、安い。
蛇足だが、田黄と称するものが出品されているが、画像で見る限り、「違う」。出品者も「鑑定はしていません」と「逃げ」とも取れるコメントを入れている。あと、「華々しい」というか「けばけばしい」印材が多数出品されているが、これは何ものなのだろう。自然石というより、鉱物染料による着色にしか見えない。人工ダイヤモンドや人工ルビーがあるように、人工田黄とか人工鶏血石があるのも、時代ということになる。

