印泥 |
先般印刀について掲載したので、今回は印泥。最近は随分高級(高い)印泥も売られているようだが、私は貧乏なので、普段は「美麗」、よそ行き(昭和25年生まれなものでーーー)は「箭鏃=センゾク」を使っている。

上が「美麗」、下が「箭鏃=センゾク」である。
両方共に、上海西冷印社の店頭で売っている「量り売り」がベースのものなので、日本国内で販売しているものと若干色が違うかも知れない。特に、「美麗」はかなり古いものなので、今の「美麗」と色は違う。(現在市販のものは、もっと黒味が強い。)
コンデションは、常に使用しているので、まあ良い状態のはずである。これは蛍光灯の光の下で撮影したのだが、このくらいの照りが良いだろう。
最近、国内市販のものを購入すると「油」が多すぎ、使い物にならないようである。これは、油抜きをしなければいけない。方法は、油分を抜けば良いので、ガーゼとか紙で吸い取ることだ。さほど難しい話では無い。
入れ物は、「美麗」については大型印には使用しないので、骨董品(といっても民国だが)の陶製の入れ物に入れ、使用している。分量も多いので、1寸程度の印には不都合は無い。
「箭鏃」は展覧会出品に使うので、陶製では、印材を傷つけることもある。そういう理由で、ご覧のように、タッパーの容器をさかさまにして使うと良い。

こんな具合。左のほうは予備。右の使用中のものが硬くなると、左のほうの印泥を足し、かき混ぜる。