2009年 07月 02日
肉池 その2(陶製以外のもの) |
先般、肉池の陶器製のものをご紹介したので、それ以外の代表的なものを掲載します。
まず、堆朱(ついしゅ) 製のもの。これは、西冷印社の「堆朱美麗」というように、この堆朱の肉池付きの印泥市販品もあります。
<堆朱>解説
彫漆(ちょうしつ)技法の一種。器胎(きたい)の上に朱漆(しゅうるし)を何層にも塗り重ね、その上に文様を浮彫りをしたもの。黒漆を用いる場合は堆黒(ついこく)、ほかに堆黄(ついこう)、堆緑などがある。鎌倉時代に宋(そう)から舶載されたが、中国での名称は剔紅(てきこう)、剔黒、剔黄、剔緑という。また、塗り重ねた各色の漆の色を彫り表したものを彫彩漆(ちょうしつうるし)、花を朱、葉を緑で表したものは紅花緑葉(こうかろくよう)ともよばれる。
次に、七宝焼きのもの
以上のように、中国工芸技術の堆朱、七宝焼による肉池があります。これら、陶製、堆朱、七宝焼の肉池を使い分けるのも愉しいでしょう。
by tenkokuryu
| 2009-07-02 13:55
| 篆刻の道具