消しゴム印 その5 字入れ、布字(改定) |
なお、前回の 消しゴム印 その4 練習(改定)にて行った「刻り方」は木印を刻る技法と基本的にはまったく同じになりますので、木印制作のとっかりとして行っても良いと考えます。
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ではーーーーー
ハンコを作るのですから、まず、左文字(鏡文字)を消しゴム印の刻る面(印面)に写す必要があります。これを篆刻では「字入れ」、「布字」と言います。今回は、消しゴム印におけるこの作業を行います。
1.消しゴム印 その3 準備(改定)で用意した文字の中から2の楷書(北魏時代の字体)を使ってみましょう。多分、この画像をプリントアウトすると、約2cm角程度の大きさで印刷されると思います。もし、異なった大きさで印刷されるようでしたら、PCまたはコピー機の拡大・縮小にて、消しゴム印材の大きさにあわせてください。
2.その、上に薄紙(トレーシングペーパー=100円均一で売っています、または、手近にある透ける紙)を載せ、文字の輪郭を鉛筆で写します。なるべく濃い鉛筆が良いでしょう。その際、四角の四隅も点をつけて「目印」とします。次の作業が容易になります。
3.次に、鉛筆で輪郭を写した紙を、消しゴム印材の刻る面に密着させます。この際、四角をあわせるのに、先の「目印」が役立ちます。きちんと四角の形をあわせましょう。もちろん、紙の「鉛筆で書いてある面」と、消しゴムの「刻る面」を密着させます。
このようにうっすらと透けて見えるはずです。そして、その透けた紙の上から、線のところを擦りましょう。爪を使って擦るのが良いでしょう。ちょっと高級な鉛筆(ユニなど)の背などで擦っても結構です。
4.そうしますと下記のように、鉛筆の線が転写されます。
これで、立派に「字入れ」完成です。鏡文字というくらいですから、これを鏡に映すと、正しい文字に見えます。ぜひ確認ください。