2014年 11月 25日
篆刻の面白さ=文字学 その4 転注、仮借 |
さて、六書の残り「転注」「仮借」です。
まず簡単なほうの「仮借」です。「仮借」は、そのことばのもととなっている物事(実体)をさしていない他の音と形とを仮借(かりる)して、その物事の意味を表すことをいいます。例としては
西、北、来、萬、黄、也 のような字があります。
上記の「西」は、「竹カゴ」が原義で、「ニシ」の意に借用したもの。(ただし、説文では象形に分類)「北」は、「人」が背を向けている形で「ソムク」が原義。方角の「キタ」に借用。「来」は、「ムギ」が原義。「クル」の意に借用。「萬」は、「サソリ」の象形が原義。数字の萬に借用。
ということになります。
「転注」には諸説があり、説明は難しいですがーーー
漢字本来の意義を転じて、他の意味に用いるという説があります。例えば、「令」です。原義は法令ですが、転じて県令、司令のように命令を出す人(長官)の意に転じたような形です。
また、「転注」は「形声」(表意の部分と表音の部分の組み合わせ)の変種で、「形声」では字義の成分の字が原形のままですが、「転注」では原形が幾分省略され、例えば「孝」は老の省略形と子からなる、という説もあります
まず簡単なほうの「仮借」です。「仮借」は、そのことばのもととなっている物事(実体)をさしていない他の音と形とを仮借(かりる)して、その物事の意味を表すことをいいます。例としては
西、北、来、萬、黄、也 のような字があります。
上記の「西」は、「竹カゴ」が原義で、「ニシ」の意に借用したもの。(ただし、説文では象形に分類)「北」は、「人」が背を向けている形で「ソムク」が原義。方角の「キタ」に借用。「来」は、「ムギ」が原義。「クル」の意に借用。「萬」は、「サソリ」の象形が原義。数字の萬に借用。
ということになります。
「転注」には諸説があり、説明は難しいですがーーー
漢字本来の意義を転じて、他の意味に用いるという説があります。例えば、「令」です。原義は法令ですが、転じて県令、司令のように命令を出す人(長官)の意に転じたような形です。
また、「転注」は「形声」(表意の部分と表音の部分の組み合わせ)の変種で、「形声」では字義の成分の字が原形のままですが、「転注」では原形が幾分省略され、例えば「孝」は老の省略形と子からなる、という説もあります
by tenkokuryu
| 2014-11-25 19:23
| 篆刻の面白さ=文字学