2015年 08月 23日
印材(稽古石)1 |
私が篆刻を始めた(古川悟に師事した)のは大学3年の時、その前、学生篆刻グループ会員として保多孝三先生に手ほどきを受けたのは大学2年の時なので、かれこれ45年くらい篆刻をやってきたことになる。私がラッキーだったのは、お二人が一流篆刻家であったということだ。
何事、特に習い事は、最初が肝心で、きちんとした篆刻技法を、一流の作家から手ほどきを受けるのと、チョット篆刻をやったことのあるお爺さんみたいな人から習うのでは、おのずから差が生じる。
ちょっと、本題からそれたが、その今から45年前くらい、ポピュラーに使われていた印材は「青田石」と言われていたものであった。手元に2本8分角のものがあったので画像を掲載するが、ねずみ色のなんとも見てくれの悪いものであった。(高さも10cmくらいで、切断して2顆として使うのが常であった。)
今、青田石として売られているような「緑色、いも羊羹」のような印材はマレにしか見かけなかった。そして、展覧会出品の2寸(6cm)以上の印材はこのねずみ色の質のもので、必ず「獅子」鈕付のものであった。(現物ーあるのだが、物置に入っていて出てこない。)この印材は適度な硬度とじん性があり、刻りやすいものであった。
同世代の篆刻家と話をすると、よくこの印材の話(概ね「刻りやすくて良かったね」)が出てくるので、この印材を知っている方は、私と篆刻年齢が一緒または先輩に当たるということになる。したがって、古川悟とした印材の話しとして記憶に残っているのは「軟らかい」俗にいう「大根」は買っちゃダメ、ということで、判定?法としては、お店の人が見て無いところで、印材の角に爪をたて、傷の有無を確認しろ、というものであった。その印材が手元あるので、画像を掲載する。いずれにせよ、硬度の関係だろうーー磨いてもツヤが出ない。そういうことからも、依頼印の印材というより、刻りやすい稽古石といったポジションの印材であった。
こういった黄土色~こげ茶色系のものに軟らかいモノが多い。
印材(稽古石)2へ続く
何事、特に習い事は、最初が肝心で、きちんとした篆刻技法を、一流の作家から手ほどきを受けるのと、チョット篆刻をやったことのあるお爺さんみたいな人から習うのでは、おのずから差が生じる。
ちょっと、本題からそれたが、その今から45年前くらい、ポピュラーに使われていた印材は「青田石」と言われていたものであった。手元に2本8分角のものがあったので画像を掲載するが、ねずみ色のなんとも見てくれの悪いものであった。(高さも10cmくらいで、切断して2顆として使うのが常であった。)
今、青田石として売られているような「緑色、いも羊羹」のような印材はマレにしか見かけなかった。そして、展覧会出品の2寸(6cm)以上の印材はこのねずみ色の質のもので、必ず「獅子」鈕付のものであった。(現物ーあるのだが、物置に入っていて出てこない。)この印材は適度な硬度とじん性があり、刻りやすいものであった。
同世代の篆刻家と話をすると、よくこの印材の話(概ね「刻りやすくて良かったね」)が出てくるので、この印材を知っている方は、私と篆刻年齢が一緒または先輩に当たるということになる。したがって、古川悟とした印材の話しとして記憶に残っているのは「軟らかい」俗にいう「大根」は買っちゃダメ、ということで、判定?法としては、お店の人が見て無いところで、印材の角に爪をたて、傷の有無を確認しろ、というものであった。その印材が手元あるので、画像を掲載する。いずれにせよ、硬度の関係だろうーー磨いてもツヤが出ない。そういうことからも、依頼印の印材というより、刻りやすい稽古石といったポジションの印材であった。
こういった黄土色~こげ茶色系のものに軟らかいモノが多い。
印材(稽古石)2へ続く
by tenkokuryu
| 2015-08-23 16:22
| 印材