2008年 06月 02日
篆刻を習う 印材 |
私は、初歩の人を教えることが多いのだが、約1/4程度の人は、石印材の硬さに負けてしまい続かないようだ。その印材の硬さに対抗するために高性能の印刀も出てきているのだが、やはり硬いというか刻りにくい印材が最近は多い。ちょっと別のことで使用した写真で印刀なども映っているが写真をご覧いただきたい。
左の淡いグリー色の印材が「青田石」という標準的な石であるが、最近はこれの硬いものが多く、その対策ということなのだろうか、販売店によっては、高級青田石と一般青田石に分けて販売している。しかし、そうなると、一般青田石のほうはほとんどのものが、硬すぎるといった困った状態である。
ただ、この青田石印材は入手しやすいポピュラーなものなので、これを常に使用して印材を選択する目を養い、自分にとって刻りやすい印材を購入する方法もある。私も最近はこの方法で一般青田石を購入して使っている。
あと、落款印のように、反復使用する実用のものではなく、20~30回使用できれば良いという考え方であれば、右の白い印材、「広西凍」とか「遼凍石」とかの名前で販売している石がよい。関東周辺ではユザワヤで販売している。これは、お店でやってはいけないが、爪で印材をこすってもキズがつくというかなり軟らかいものである。反対に、その軟らかさを考慮して刻らないと、余分なところが崩れてしまう。篆刻の石印材は硬くて、篆刻は続かなかった、という人はこれを試してみるとよい。
中間的なものが無いのかというと、50~60回程度に対応できる硬さのものが、あると、友人の篆刻家から昨日聞いた。これは、まだ試していないので、後日報告したい。
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by tenkokuryu
| 2008-06-02 09:17
| 印材