消しゴム印 その3 準備(改定) |
1.刻る文字を決める
今回は、単純な字で「子ども」の「子」、干支(えと)の「子」(ね)ということも言えますが、最初ですから1文字を刻ってみましょう。「線を刻るだけ」で比較的作業量の少ない、白文(陰刻)で刻ります。この白文については「篆刻(てん刻)とは<続き>」をご覧ください。
用具を揃えましたら、準備をしましょう。
2.字体を調べる
篆刻ですから、「篆書を用いるのが正格」で、かつ篆書には、印に向いている特長があるのですが、一般の方には、なじみが薄いので、正しい形(字体)の把握が難しいと思います。したがって、今回は楷書で作ってみましょう。
字書があれば、それで調べますが、私が、行書、草書も含め、適当なものをピックアップしてみました。白文ですので、白い部分の面積が大きいほうが良いです。もちろん、自分でデザインした文字でも構いませんし、曲線にも挑戦したいのでしたら、行書、草書でも良いでしょう。
1と2が「楷書」3が「行書」、4が「草書」となります。印として刻るには、直線的構成のほうが刻りやすいので、この中では2が良いと思います。
あと、参考までに篆書体(下)も掲載いたします。
3.印材作り
消しゴム(印材)も整形しておきましょう。一応、篆刻の一環として制作しますので、印材の印面(スタンプ面)は正方形にしましょう。私が今回使用している消しゴムの短辺が約2cmですので、約2cmの正方形2個と余りの1個、合計3個にカッターナイフで切断します。その時に大体の「かたさ」などを把握し、実際に刻る時の参考にしましょう。
このように2cm×2cmが2個と余り1個ができました。一応、篆刻の世界ですと2cm角の印は尺貫法表示で7分の印といいます。(厳密には、2.1cmが7分なのですが、商習慣?でしょうか販売されている印材7分はすべて2cm角です。)もちろん、使用する消しゴムの大きさ・形状により、この大きさは違ってきますが、正方形2個と余り1個ができれば結構です。